近ごろブームになっている
パクチー。
コリアンダーやシャンサイとも呼ばれ、エスニック料理によく使われる野菜です。
2016年4月30日の
「満天☆青空レストラン」でも特集されましたね。
ベトナム料理やタイ料理の他、ジュノベーゼパスタなど地中海料理、ブラジル料理のシチューや鍋など、世界各地でさまざまなメニューに使われて食べられています。
クセのある強い香りで、みんなの好みが分かれる独特の香草ですが、実は
他の野菜が全くかなわないすごい効能も持っています。
つまり、
女性のダイエットと美容にもってこいのスーパー野菜なのです。
この記事では、最近何かと話題のパクチーについて、
「一体全体、どんな野菜なの?」というあなたの素朴な疑問に対して極力分かりやすくご説明したいと思います。
【目次】
★見出しタイトルの一覧です。
ブログの仕様上、リンクはできませんが、スクロールして興味ある個所からご覧ください。
1.パクチーとは…野菜?それとも薬味?ハーブ?
① 世界に広がるパクチーの歴史 ― 珍しがるのは日本人だけ!?
② パクチーの呼び名いろいろ ― 世界中で愛されるパクチー
③ パクチーの味 ― おいしい?まずい?
2.パクチーに副作用や危険はあるの?
① 食べ過ぎに注意
② 妊婦さんはパクチーを食べてはいけない??
3.パクチー関連記事のご紹介
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1.パクチーとは…野菜?それとも薬味?ハーブ?
パクチーは、セリ科のコエンドロ属に属する一年草です。
地中海東部が原産で、日本へは中国を介して伝わってきたそうです。
セロリやパセリと同様、ハーブ系野菜の一種。
葉や茎に独特の芳香があり、ヨーロッパの一部、アジアから中南米まで広い地域で、薬味や葉野菜として用いられます。
日本で言うところのネギやミョウガ、それから少し淡泊ですがセリやミツバといったところでしょう。
さまざまな料理に、スパイスを効かせたり、魚や肉の臭み消しのため、薬味として主に利用されているようです。
また、種子には葉や茎とは異なる柑橘系(レモンやオレンジのような感じ)の匂いがあるため、区別して
「コリアンダーシード」と呼ばれます。
カレーや肉の煮込みに香辛料として、あるいはパウンドケーキなどの焼き菓子にフレーバーとして用いられることが多いです。
① 世界に広がるパクチーの歴史 ― 珍しがるのは日本人だけ!?
世界におけるパクチーの歴史
世界的には非常に歴史が古く、古代エジプトで紀元前1500年頃には、調理や医療に使われていたと言われます。
身分の高い人のお墓からも、副葬品として多数出土。
古代ギリシャやローマでは、主に薬草として、腹痛・めまい・関節炎の治療などに用いられていたそうです。
中世ヨーロッパでは、なんと媚薬としても使用されたとか…。
その他、古代インドでは肉類の保存料やスパイス、安眠剤として、また中国では、消化器系のトラブルに対して生薬として使われていました。
現在でも、中国や東南アジア、中南米、ポルトガルなどで葉や茎が日常的に料理される他、ヨーロッパやインドでは種子が香辛料として馴染み深く、いずれにしても世界の各地域でごく普通に食べられている植物です。
日本におけるパクチーの歴史
日本に知られたのは比較的最近だと思ってしまうかもしれませんが、実は平安時代にすでに中国から渡来していました。
平安時代に出された法令集「延喜式」や辞書「和名抄」の中に、
『古仁之(コニシ)』と呼ばれる野菜として記載されています。
どうやら当時、生魚の薬味として天皇の食膳に供するため、パクチーの栽培が法令として規定されていたようです。
しかし香りが強すぎたためか、獣肉食をしなかった日本では大して必要ともされず、その後は定着しなかったようです。
近年になって、ベトナム料理やタイ料理などエスニックな食文化に日本でも関心が持たれるようになり、最近ようやく一般スーパーの野菜コーナーでも
「コリアンダー」「香菜」「シャンサイ」等の名でパクチーを見かけるようになりました。
②パクチーの呼び名いろいろ ― 世界中で愛されるパクチー
日本での古い和名は「コエンドロ」と言いますが、現在ではほとんど使われません。
野菜として使う葉や茎の部分を「パクチー」、香辛料として使う種子の部分を「コリアンダー」とか「コリアンダーシード」と呼ぶのが主流です。
たまに「中国パセリ」「チャイニーズパセリ」とも呼ばれることがあります。
以下が、海外でパクチーを食する地域の、各国語での呼び名です。
コリアンダー | :英語 |
パクチー | :タイ語 |
ザウムイ | :ベトナム語 |
シラントロ | :スペイン語 (メキシコなど中南米。アメリカでもこう呼ばれることが多い) |
コエントロ | :ポルトガル語 |
ダニヤー | :ヒンディー語(インド) |
香菜(シャンツァイ) | :中国語 |
世界各国でその土地特有の呼び名となって、伝統的な食文化にしっかり根付いている様子がよく分かりますね。
③ パクチーの味 ― おいしい?まずい?
パクチーは本当にカメムシ味?― 臭い成分から考える
その強烈な香りと風味のゆえ、時に「カメムシの味」とも表現されてしまうパクチー。
実際、パクチーの和名には、上記の「コエンドロ」の他、
「カメムシソウ」というのもあります (^^;)
また、ある研究データによると、カメムシの臭い成分とパクチーの臭い成分の中には、「アルデヒド類」と呼ばれる、幾つか共通する物質があるそうです。
それらは、パクチーの臭いを決めている「リナロール」「ゲラニオール」等の主要成分とは異なります。
しかし、少しでも成分が共通しているのであれば、パクチーを食べてカメムシの臭いや味と感じる方がいるのも、当然と言えば当然ですね。
詳しいことは下のサイトに載ってます (^^;) 興味ある方はご覧ください。
高見台クリニック「カメムシ(2)臭い成分について」
パクチーは本当にカメムシ味?― 名前の由来から考える
英語でパクチーを指す「コリアンダー(coriander)」という名前は、古代ギリシア語でやはりパクチーを意味する「koriannon」に由来します。
そしてこの「koriannon」は、「koris」がカメムシを、「annon」が香りの強いアニスの実を意味し、この2語を組み合わせてできた単語であるとも、一説では言われたりします。
しかし真相は定かではありません。
東南アジアや南アフリカでは、カメムシは特に優れた栄養を持つ昆虫食の対象として、現在でも一般的な家庭料理として普通に食べられています。
脂っこくてコクがあり、おいしいそうですよ。
ひょっとすると「koriannon=カメムシ+アニスの実」というのは、「カメムシのように優れた栄養価を持ち、アニスの実のように芳香の強い草」といった意味合いであったかもしれない…なんてことも思ったりもします。
まあ想像の域を出ませんが(^^;)
でもやっぱりパクチーはおいしいらしい
とにかく、「パクチー大好き派」と「大嫌い派」、この2グループにこれほどくっきり鮮やかに分かれてしまう食べ物は、他にはそうそうないでしょう。
しかしパターンとしては、
① 初めて訪れたタイ料理店などで、無防備にたくさん口に入れてしまったパクチーの味に驚いて抵抗。 ② その後、タイ料理は好んで食べてもパクチーだけは避けて皿の端に残すという習慣を続ける。 ③ しかし友人などに勧められ、再びトムヤムクンなどの大好きなタイ料理とともに少しだけ口にしてみる。 ④ すると、エスニックな味と見事にマッチする絶妙な風味に感動してしまい、それ以降は大好きになってしまう。
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…といったケースも少なくないようです (笑)
かつての経験からパクチー嫌いになってしまったあなたも(?)、だまされたと思ってもう一度、中華などお好きなこってりメニューとともにほんの一口、食べてみてはいかがでしょうか?
案外とすっかりハマって
「パクチーなしでは生きていけない!」なんてことになるかもしれませんよ(●^^●)
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2.パクチーに副作用や危険はあるの?
①食べ過ぎに注意
昔は薬草に使われたこともありますが、基本はパクチーは野菜です。
なので一応、「副作用」と呼ばれるほどの危険性はないと思っていいでしょう
ただし口コミや体験談によると、食べ過ぎた際に、
・腹痛や下痢
・頭痛
・気分が悪くなる
などの異変を起こした例があるようです。
パクチーは刺激の強い野菜です。
上にも述べましたが、独特の強い香りに病み付きになる方がいる反面、「カメムシの臭い」とまで言って毛嫌いしてしまう方も少なくありません。
人によって「合う」「合わない」がはっきり分かれるようです。
その「合わない」方が、健康や美容によいからとパクチーを無理やりたくさん食べてしまうと、時に上記のような症状に見舞われるかもしれません。
あくまでも世間で伝え聞く話であり、
医学的な根拠があるわけではありませんが、特に初めて食べる場合は気をつけてくださいね (^^;)
②妊婦さんはパクチーを食べてはいけない??
普通に食べるだけなら恐らくOK。大量摂取はNG。
ネットで検索すると、
「妊娠中はパクチーを避けたほうがよい」とする情報によく出会います。
これはパクチーに限らず、例えばカモミールやバジルなど、比較的刺激の強いハーブ系植物は、妊娠中は摂取しないほうがよいとする見解が多いようです。
やはりハーブ ≒ 薬草には、薬理的な効果が多少なりともありますから、ともすれば子宮収縮を促すなどの作用が出ないとも限りません。
また、ごく稀にですがパクチーでアレルギー症状が現れる例もあるそうで(特にお酒と一緒に多量に摂取したときなど)、妊娠中にアレルギーを引き起こせば胎児に悪影響がある可能性もあります。
そのような意味で、万全を期すために「妊娠中はパクチーを食べないようにしましょう」とアドバイスするネット上の記事も多いようです。
しかし一方で、
「栄養満点なので妊娠中におすすめ」とする情報もよく見かけます。
実際、つわりで食欲減退した方が、清涼感の強いパクチーを食べて乗り切ったという体験談もあります。
ベトナムやタイなど、普段からパクチーを家庭料理に使う地域では、妊娠中の女性も特に気にせず普通に食べているようですよ。
だいたい総合的に判断して、管理人としては、
通常の食事で摂取する範囲の量なら大丈夫なのではないかと思います。
特に日頃からパクチー好きの方が、妊娠しているからと一口も食べずに避けるのは、かえってストレスが溜まって赤ちゃんにもよくないような気がします。
ただし、妊娠中に栄養をつけようとして
極端に大量に食べるのはやめたほうがよいでしょう。
特にパクチーの強烈な風味に抵抗のある方は、無理に食べないほうが無難です。
あくまでも一個人の見解に過ぎませんので、お決まりではありますが
自己責任でお願いしますね(^^;)
あまり神経質になる必要はないと思いますが、どうしても気になる方は下の
『国立健康・栄養研究所の見解』をご覧ください。
国立健康・栄養研究所の見解 ― パクチーのサプリはNG
国立健康・栄養研究所が運営する下記のサイトを参考にしてください。
「健康食品」の安全性・有効性情報
① 「ここに調べたい文字を入力」と書かれた欄に「パクチー」と入力。 ② 「タイトル」の列にある「コリアンダー、コエンドロ、シャンツァイ (香菜) 、中国パセリ、パクチー」と書かれた青リンクをクリック。 ③ 一番下の「同意する」ボタンを押す。 ④ 中ほど右側の「すべての情報を表示」細長いボタンをクリック。
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ここに表示されたページに、妊婦・授乳婦における安全性についての情報があります。
それによると
・安全性について信頼できる十分なデータがないことから、濃縮物としての使用を避ける (94) 。
とだけ書かれています。
ですので、例えばパクチーから抽出された
サプリメント等は避けたほうがよいようです。
有効成分を濃縮したサプリ等の人工的な健康食品は、場合によっては効き目が強すぎ、体に悪影響を及ぼすことがあります。
しかし野菜として植物のパクチーを調理して食べるだけなら、妊娠中でもそれほど深刻な影響を及ぼすことはなさそうです。
3.パクチー関連記事のご紹介
2016-05-08 09:50
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