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空手界ホープ梶村侑哉さんも東京五輪を目指します―ミライモンスター1月29日放送より


2017年1月29日の「ミライ★モンスター」で特集された、空手界の期待の新星、高校生の梶村侑哉 (かじむらゆきや) さん。

岡山県在住の高校3年生。
身長170cm、体重68kg。
昨年のインターハイで見事に優勝。

日本発祥の競技「空手道」がやっと正式種目に決まった、2020年の東京オリンピックを視野に入れ、日本代表獲得と世界一の座を夢見て、毎日、猛特訓を重ねています。

今回の記事では、そんな梶村選手に密着したミライモンスターの放送を元に、彼のこれまでの経歴と実力について、そして昨年12月に行われた全日本空手道選手権での見事な戦いぶりをまとめてみたいと思います。

【目次】

★見出しタイトルの一覧です。
ブログの仕様上、リンクはできませんが、スクロールして興味ある個所からご覧ください。

1.梶村侑哉さんの空手道における経歴―子どもの頃からすでにビッグな存在でした。

① 天才の名をほしいままにした小学時代
② 空手の名門高校にスカウトされ入学 ― ついに日本一に

2.空手のルールについて、初めての方にも分かりやすく説明します。

3.これが梶村選手の必殺技!3ポイント取れる○○技で一気に逆転も可能。

① 梶村選手の持ち味と得意技
② 梶村選手の究極の必殺技とは?

4.オリンピック代表への試金石、全日本空手道選手権とは?

① 全日本空手道選手権とは、どんな大会?
② 全日本選手権を勝ち抜くため、梶村選手が超えねばならない3つの壁とは?

5.いよいよ全日本選手権へ―東京五輪へ夢を賭け、シニアの舞台へ初挑戦!

① 団体組手1回戦 ― 梶村侑哉(香川) vs 三浦銀太(山梨)
② 個人組手1回戦 ― 梶村侑哉 vs 三浦銀太
③ 初めての全日本選手権を終えて









1.梶村侑哉さんの空手道における経歴―子どもの頃からすでにビッグな存在でした。


① 天才の名をほしいままにした小学時代


梶村選手は、小さい頃から仮面ライダーが大好きだったとか。
そんな彼にお父さんが勧めたのが、日本の伝統的な武術“空手道"です。
なんとわずか3歳から、空手を習い始めました。

小学生時代には、全国ベスト8に2度も輝き、地元では天才とまで呼ばれる存在だったそうです。



② 空手の名門高校にスカウトされ入学―ついに日本一に


2014年、空手の名門である香川県の私立・高松中央高校に、県外から入学しました。
梶村選手は、毎朝6時に家を出発、JR等を乗り継いで瀬戸大橋を渡り、1時間半かけて通学しています。

空手部を率いる崎山幸一 (43歳) 監督は、かつて世界選手権の日本代表としても活躍したキャリアを持つ名将。
高松中央高校を、四国大会11連覇、インターハイ22年連続出場へと導き、空手道の超名門校にまで成長させました。

部員は皆、崎山監督が直々に足を運んでスカウトしてきたメンバーばかり。
そして梶村さんも中学時代、岡山県での練習試合の際に崎山監督の目に留まり、声をかけられた一人です。
崎山監督によれば、すごくガッツのある戦いぶりが非常に印象的で、練習を重ねればもっと強くなると感じたとのことです。

この高松中央高校の空手部で、同じく一流の仲間たちと名監督のもと、毎日練習に励んでめきめきと力を付けました。
1年生にして早くも全国3位に入賞。
そして3年生となった2016年のインターハイ全国大会では、初めて決勝を制し、見事に日本一となりました。

そしてその特典として、シニアの実力者たちの大会である全日本空手道選手権に、特別枠として高校生ながら参加を認められました。
ここで注目されるような大きな活躍を見せれば、2020年東京オリンピック代表選手に選ばれるのも夢ではないかもしれません。



2.空手のルールについて、初めての方にも分かりやすく説明します。


空手道には、演舞である「形 (かた) 」、そして格闘技形式である「組手 (くみて) 」と呼ばれる2種類があります。
ここでは、梶村選手が挑む「組手」のルールについて、簡単に解説します。

※番組の内容および全日本空手道連盟の組手競技規定を参考にしています。

選手が1対1で試合を行います。
試合時間は、ジュニアで2分、成人男子で3分。
先に8ポイント差を取るか、もしくは試合時間終了時に多く得点したほうが勝者となります。

主に手や足による打撃技でポイントを奪い合う競技です。
つまり、パンチ (=“突き”“打ち”) やキック (=“蹴り”) による攻撃です。
これを、気力と体勢が十分な状態で行い、しかも寸止めしなければなりません。
突きや蹴りに力が入りすぎると、反則と見なされることもあります。

相手の体のどこでも攻撃してよいわけではなく、有効となる部位は頭・胸・背中の3ヶ所です。

これらの条件を全て満たした攻撃ができたとき、審判員に認定されれば、その技に応じたポイントが入ります。


空手のルールでは、相手の体の頭と首を「上段」、肩から腰までを「中段」、腰から下を「下段」と呼びます。

下の表に、全日本空手道連盟の競技規定を参考に、組手の得点ルールを大まかにまとめました。

ポイント数呼び名技の内容
1ポイント有効・上段か中段への突きや打ち
2ポイント技あり・中段への蹴り
・背面への突き
・相手を崩して得点したとき
・その他(省略)
3ポイント一本
(いっぽん)
・上段への蹴り
・投げ技や足払いで倒したあと、上段か中段への突きや打ち





3.これが梶村選手の必殺技!3ポイント取れる○○技で一気に逆転も可能。


① 梶村選手の持ち味と得意技


空手における梶村選手の持ち味は、優れた動体視力によるディフェンスの巧みさです。

つまり相手の素早い攻撃も瞬時に見切り、うまく交わすことができるので、そこからカウンター攻撃に転じて得点するパターンを最も得意としています。

2016年、高校3年で日本一を制したのときのインターハイでは、特にそれが際立ちました。
決勝では、相手からの上段への攻撃を2度も交わし、その後どちらもカウンターを決め、2対0で勝利を収めました。
またこの全国大会では、初戦から全ての試合を通じ、ほぼ無失点で勝利を収めています。



② 梶村選手の究極の必殺技とは?


生まれながらの目のよさを生かした抜群のディフェンス力は、さらなる強力な武器を梶村選手にもたらしました。

それは、投げ技から倒した相手に突きを決め、一本(いっぽん)を取るというもの。

まず投げ技で相手を倒すには、相手に体を密着させねばなりません。
通常、相手はそんな隙をなかなか見せてくれませんが、突きや打ちなど攻撃の直後には、どうしても体が大きく開いてしまいます。

相手の突きや打ちを素早くよけることのできる梶村選手は、このタイミングを逃さず一瞬で相手の懐に入ることが可能です。
そしてあっという間に相手を倒し、上段や中段に突きを決め、一気に3ポイントを獲得するのです。



4.オリンピック代表への試金石、全日本空手道選手権を迎えて


①全日本空手道選手権とは、どんな大会?


インターハイ優勝により、シニア対象の全日本空手道選手権への高校生特別枠を見事に勝ち取った梶村選手。

3年後に控える東京オリンピック出場を夢見る梶村さんにとっては、日本代表への足がかりとなる可能性を秘めた重要な大会となります。

全日本空手道選手権大会は、全日本空手道連盟が毎年12月に日本武道館で開催しています。
地方予選を勝ち抜いたシニアの強豪32名が出場し、国内一をかけて覇を競い合う大会です。

当然ながら現役の日本代表選手も多く名を連ねており、日本チャンピオンとはいえまだ高校生である梶村選手には、厳しい戦いが予想されました。



②全日本選手権を勝ち抜くため、梶村選手が超えねばならない3つの壁とは?


(1) 並み居る強豪たちがぞくぞくと出場

脂の乗っている現役の日本代表選手が幾多も出場してくる全日本選手権。
中でも特に抜きん出た実力者は、京都代表の荒賀良太郎 (26歳) 選手です。

荒賀選手は、圧倒的なスピードを生かした攻撃で次々と相手をなぎ倒し、「スピードドラゴン」の異名を取る現世界チャンピオン。

高校時代は、全日本 (インターハイ・全国選抜・国体) 8冠にして無敗。
19歳で全日本選手権に出場、史上最年少にして初優勝を果たし、その後も3度、優勝を重ねています。

海外においても、

・「第二のオリンピック」と言われるワールドゲームスで、2013年に金メダル。
・2012年と2014年の WKF 世界選手権で、2大会連続の銀メダル。
・2016年、WKF 世界選手権において、全試合無失点で金メダルを獲得。

という輝かしい戦績で、初めて空手が公式種目として採用される次期東京オリンピックでも、金メダルの最有力候補です。

その他、経験豊かな年上の強豪たちが揃い、オリンピック出場を目指す梶村選手の行く手に立ち塞がっています。



(2) 全日本選手権は、無差別級。

空手の世界大会には、オリンピックも含めて体重ごとに階級が設けられていますが、この全日本選手権は無差別級の試合です。
つまり、大柄で力の強い選手とも対等に組み合わなければなりません。

例えば今大会出場中、最も体が大きいのは、日本代表候補の香川幸允 (ひでよし) 選手で、身長193cm、体重110kg。
一方の梶村選手は、身長170cm、体重68kg。
平均的なシニア選手と比べても、決して体格の大きなほうではなく、やはり不利だと言わざるを得ません。



(3) シニアの戦いでは、ヘッドギア等の防具なし。

これまでのジュニアの戦いでは、常にヘッドギアに頭部を守られての試合でした。
しかし今回初めて、防具なしで本番の組手に臨むことになります。

このようにあらゆることが初経験となる厳しい環境で、梶村選手は現役の日本代表やそれに匹敵する実力を持つ大人の選手たちと対峙し、しかも東京オリンピックへ向けて自らの力をアピールしつつ勝ち進まねばなりません。



5.いよいよ全日本空手道選手権へ―東京五輪へ夢を賭け、シニアの舞台へ初挑戦!


今季で第44回目を迎える全日本空手道選手権は、12月10・11日に行われました。
場所は、武道の聖地と呼ばれ、東京オリンピックでも空手道の会場に指定された、日本武道館です。

初日の都道府県対抗団体戦では、梶村選手は香川県代表の一人として出場しました。
対戦相手はいきなりですが、日本代表メンバーの一人、山梨県の三浦銀太 (21歳) 選手です。

三浦選手は帝京大学の3年生。
従来の空手の枠に囚われない変幻自在の蹴り技が得意な選手で、いわゆるトリックスターと呼ばれ、戦いにくい相手と言えるでしょう。

そして何とも奇遇なことに、翌日の個人戦でも梶村選手はこの三浦選手と初戦で当たることになりました。

名実ともに日本代表の実力者、3歳年上の三浦選手との2回にわたる対戦で、梶村選手はどのように戦い、そして何を学んだのでしょうか?



① 団体組手1回戦 ― 梶村侑哉(香川) vs 三浦銀太(山梨)


序盤から積極的に攻めてくる三浦選手に対し、梶村選手は自らの持ち味を発揮し、実力どおりの見事なカウンターで応戦します。
初のシニア大会挑戦とは思えないほど好調な戦いぶりで 3対1の勝利を収めました。

団体戦としては、残念なことに香川県は1回戦で敗退。
しかし梶村選手自身は、翌日の個人戦へ大きな弾みを付け、幸先のよいスタートを切りました


② 個人組手1回戦 ― 梶村侑哉 vs 三浦銀太


前日からの勢いで、日本代表選手を相手にぜひ二度目の勝利を挙げたい梶村選手。
一方、同じ高校生に連敗するのはプライドの許せない三浦選手。
双方の思いを賭けて、個人戦の1回戦が始まりました。

三浦選手は前日の作戦を変更し、容易に攻撃に出てこず、むしろ迎撃態勢で待ち構えます。
梶村選手の巧みな投げ技も強引に潰し、逆にカウンターを決めてくるなど、日本代表候補としてのキャリアを存分に生かした戦いぶりを見せてきました。

こうしてついに梶村選手は先制点を取られてしまいます。
焦った梶村選手は、自分の本来のスタイルに頼ることができず、どうしても相手より先に前へ出てしまいます。
そこをさらにカウンターで攻められ、相手に追加点を許してしまいました。
それでも、必殺の投げ技による一本で逆転を狙い、最後まで諦めずに挑みつづける梶村選手。
しかしそのまま決めることができず、結局0対2で敗北しました。



③ 初めての全日本選手権を終えて


「先制されて取り返せないというのが以前からの自分の課題だったので、その課題がまた残った試合だったなと思います。負けて悔しいです」と梶村選手は試合後に語りました。

しかし、初めて日本代表選手と拳を交えたことで、新たな目標も見出したようです。
「まずは4月にU-21(21歳以下)日本代表チームに入り、世界大会やオリンピックで活躍できるような選手に、そして世界チャンピオンになれるよう頑張ります 」

敗戦したとはいえ、現役の日本代表候補から一度でも勝利を挙げたことで、将来への大いなる可能性を示すことができました。
梶村侑哉選手の今後のさらなる活躍へ、周囲の期待も大きく高まりそうです。





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【黒後愛と春高バレー】成徳2連覇への涙の軌跡を詳しくご紹介~ミライモンスター1月22日放送より~


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画像出典:産経ニュース
このブログでも過去に特集したことのある、高校女子バレー界のスーパーエース、黒後愛さん。

彼女もすでに3年生。
今年(2017年)の春高バレーでは、名門中の名門、下北沢成徳高校の絶対的エースとして、見事にチームを2年連続優勝に導きました。
自身も、2年連続のMVP(最優秀選手賞)を受賞。

新春早々、日本中のバレーボールファンを沸かせた黒後選手に密着した、フジテレビ系「ミライ★モンスター」1月22日放送内容を元に、黒後さんの高校3年間と成徳チーム春高バレー2連覇への軌跡をまとめてみました。

※過去の番組内容が若干前後しているところもあります。

【目次】

★見出しタイトルの一覧です。
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1.過去の「ミライモンスター」放送から

① 第1回目 2015年1月放送
② 第2回目 2016年2月放送
③ 第3回目 2016年10月放送

2.今回のミライモンスターの放送内容~成徳春高2連覇!歓喜の裏側に見るさまざまなドラマと涙

① 最強のライバル金蘭会高校、まさかの準決勝敗退。黒後愛vs宮部愛梨の直接対決はならず。
② 3年間ともに汗を流したチームメイトや親友への思い。
③ 名門成徳の次世代エースへ見事なバトンタッチ。
④ そして ― ついに念願の春高2連覇を達成!

3.黒後愛さん関連記事のご紹介









1.過去の「ミライモンスター」放送から


① 第1回目 2015年1月放送


no-title【黒後愛さんの全てが分かる①】最高到達点も超高校級!木村沙織を超えるかも?


小学校からバレーを始め、強豪ジュニアチームに所属。
中学校の頃から全国大会出場(?)、全日本ジュニア強化チームに選抜され、同じく高校女子バレー界のスーパーエースとして名高い大阪・金蘭会高校の宮部愛梨らとともに海外試合も経験するなど、注目されていました。

そして成徳高校に入学早々、1年生ながら超名門チームのエースとして指名を受けます。
周囲もうらやむ大抜擢ですが、黒後さん本人はかなりのプレッシャーを感じてきた模様。
『ミライモンスター』初出演時のインタビューでは
「(スパイクが)決まらないときは…つらかったです」と涙をにじませる場面も。

けれども黒後選手には、頼もしいチームの仲間たちとともに、いつもそばで支えてくれる親友の存在がありました。
彼女の名前は、富沢麻里香(まりか)さん。
黒後さんの同級生で、同じく成徳のバレー部で苦楽を共にするメンバー。
彼女は黒後さんと違って補欠ではありますが、黒後さんと大の仲良しで、走り込みなど練習の時にはいつも2人が連れ立っているのが見られました。

黒後選手はいつも明るく、自身の落ち込みや緊張感などを周囲に見せないタイプですが、この麻里香さんにだけは、エースとしての迷いや悩みを打ち明けていたようです。
麻里香さんは「一緒にコートに入って戦うことはできないが、話を聞いてあげたりするというところで愛を支えてあげられたらいいなと思います」とインタビューで語り、スーバーエースである愛さんを一人の大切な友達として気遣っていました。



② 第2回目 2016年2月放送


no-title【黒後愛さんの全てが分かる②】女子バレー界ニューヒロインの密かな涙とは…?


黒後選手も2年生となり、早くも東京オリンピック強化選手に指名されていた彼女は、U-18の世界選手権など国際舞台も経験し、充実したバレー生活を送りました。

しかしその一方、左足首のケガのため、長い不調に苦しみました。
成徳チーム自体も、インターハイと国体には出場できず、全日本高校選手権(=春高バレー)には開催地枠でかろうじて参加するなど不振が続きます。
また、黒後さんの実力が広く知れ渡るにつれ、他チームのマークも厳しいものとなり、本番の試合でなかなかスパイクが決まらない試練の日々が始まりました。

けれどもそこは、全国各地からトッププレーヤーの集まった、意識の高い成徳チームのメンバー。
自分たちで何度もミーティングを行い、先輩後輩の区別なく率直に胸のうちをぶつけ合いながら、チーム再生への道を手探りしていきます。
特に、すでにエースの座を不動のものにしている黒後選手には、それまで上級生の3年生ですらも、どこか遠慮して本心を言えない雰囲気もあったといいます。
しかし本気のミーティングが進むにつれ「愛は確かに凄い選手だけど、自分の調子が悪いときはボールを呼ぼうとしない。そういうのはチームにとってもよくないと思う」など厳しい意見も出されるようになりました。
黒後選手も考えさせられ、心を新たにするところがあったようです。

また、スパイクが全てブロックされてしまう状況への対策としては、逆にそれを利用して相手のワンタッチを取る練習を徹底的にやり込みました。
その結果、春高バレーでは成徳は息を吹き返した強さで勝ち上がり、決勝戦では、1歳年下の注目エース東谷玲衣奈(トウコクレイナ)の率いる東京・八王子実践高校を見事に下し、3度目の優勝を手にしました。
そして黒後選手自身も、2年生にして初のMVPを獲得。

その後、3年生が引退した新チームでは、親友の富沢麻里香さんがキャプテンに選ばれ、スーパーエース&キャプテンという強力なコンビを組み、成徳チームは2017年に向けて再始動しました。



③ 第3回目 2016年10月放送


新入生の頃から名門校のエースを張り、並々ならぬ重圧に時には涙した黒後選手も、ついに最上級生となりました。

彼女には、中学生の頃から全日本ジュニアチームでともに汗を流し、高校バレーでは常に優勝を争って鎬を削る強力なライバルがいます。
それは、大阪・金蘭会高校の宮部愛梨選手。
最高到達点なんと309cmを誇る、超高校生級のスーパーアタッカーです(全日本女子バレーメンバーの平均は305cm)。
その飛び抜けた攻撃力を買われ、宮部選手は高校2年にして全日本メンバーに選出され、2015年7月のワールドグランプリではスターターとして出場、イタリアを相手に18得点を挙げるという鮮烈なデビューを果たしました。
いわば黒後選手の半歩先を行く存在。
2人は、名実ともに高校女子バレー界のトップ2と言えます。

黒後選手も春から、成徳の三冠を目標に厳しい練習に取り組んできました。
高校バレーの“三冠”とは、8月のインターハイ、10月の国体、そして1月の全日本高校選手権(春高バレー)の3試合全てに優勝すること。
下北沢成徳は、夏のインターハイで見事に優勝を果たしました。
しかし秋の国体では、決勝で金蘭会に敗れ、準優勝に終わります。
まさかのストレート負けという、大変悔しい敗北でした。

黒後選手は試合後に「今回の国体はあんまりレシーブの面で粘って勝ち取る場面が少なかった。そこをもっと金蘭会と張れるぐらいレシーブ力を上げていきたいです」と国体での敗因を分析。

名門成徳バレー部の監督を40年近くも務める名将中の名将、小川良樹(61)監督は、選手たちに次のように言いました。
「金蘭会は細かいところ(レシーブ)をしっかりやっている。あなたたちは(スパイクは)凄いんだけど、そういうところが荒い。やれば1日や2日でも修正できるから」
チームの弱点を厳しく指摘していますが、それと同時に、選手たちを弱いと決めつけるのではなく、『勝つにも負けるにもきちんと理由や原因がある』という勝負の根本理論に立つとともに、そこを分析して解決の目処を冷静に付けた上で、「1日や2日でも修正できる」と選手にはっきり告げることで、彼女たちの意欲をとても効果的に引き出しているように思います。

金蘭会の宮部選手の最高到達点は309cm。
全日本女子の平均をも超えるほどの高さから繰り出される強烈なスパイクは、どんなに必死でブロックしても指先に当てるのが精一杯。
結果、思わぬ場所にボールが飛んでしまい、レシーブが間に合わずワンタッチを取られてしまうのです。
そこで選手たちは、自チームのブロックに見立てた板をネット際に立て、宮部選手のスパイクを想定して思いっきりボールを当てて、弾け飛んだボールを受けとめる練習を重ねました。






2.今回のミライモンスターの放送内容~成徳春高2連覇!歓喜の裏側に見るさまざまなドラマと涙


今回(2017年1月22日)のミライモンスターでは、黒後選手4回目の特集。
『ライバルと切磋琢磨し勝ち取った栄冠!最強校エースの魂を次の世代へ繋げ』と題して放送されました。

国体での敗戦から雪辱の思いを秘めて臨んだ、1月4~8日の春高バレー。
結果として、下北沢成徳は見事に優勝。
2年連続、4度目の日本一を達成し、我らが黒後選手は2年連続のMVP(最優秀選手賞)を受賞しました。

番組では、そのクライマックスの試合前から成徳チームと黒後選手に密着し、見事な栄冠に至るまでの舞台裏を取材しています。



① 最強のライバル金蘭会高校、まさかの準決勝敗退。黒後愛vs宮部愛梨の直接対決はならず。


春高開会前、黒後選手はインタビューで「金蘭会に勝ちたいですか?」と聞かれ、
「うん。今回は…勝たなきゃ!」と、いつもの愛くるしい笑顔の中にも並々ならぬ緊張と決意を覗かせながら答えていました。
一方、金蘭会の宮部選手も
「最後はやはり決着というか、最後の最後で(黒後選手と)勝負したいです。(決勝には)上がってきてくれないと困ります」と、自らをも鼓舞する強気の発言。
お互いのみでなく、周囲からも高校女子バレー界を代表するトップ2と見なされてきただけあって、2人はともに国際舞台でプレーする大切な仲間でありながら、拮抗する無二のライバルとしてかなり意識し合うものがあるようです。

しかし、いざ本番が始まってみると、勝負の世界に番狂わせは付き物。
男子では星城(愛知)や東福岡、女子では鎮西(熊本)など、優勝候補の筆頭とも言えるチームが次々と1~2回戦で姿を消していきます。
そんな中、かの金蘭会高校も、準決勝で岡山代表の就実高校を相手にフルセットの激戦の末、ついに敗退。
決勝進出はならず、黒後選手と宮部選手の一騎打ちは実現しませんでした。

試合後、宮部選手は涙に暮れながら、「(黒後率いる成徳と)戦いたかったけどそれができないので、自分たちの気持ちを託して…日本一になってほしいです」と、悔しさをも滲ませながらコメント。
しかし、翌日の成徳vs就実決勝戦の終了後には、勝利を決め歓喜に沸く成徳チームに客席から拍手を送る宮部選手の姿がありました。



② 3年間ともに汗を流したチームメイトや親友への思い。


成徳高校は毎年、春高バレー直前の年末年始、長野県のスキー場で強化合宿を実施しています。
標高1250m、氷点下1度の雪山で2日間、走り込みとコート練習をみっちり行い、激闘を控えた選手たちの心肺機能・持久力を高めるとともに、本番を想定したプレー面での最後の特訓をします。

今回の合宿で、黒後さんたちが時間を割いて重点的に行ったのは、ブロックで弾かれたボールを粘り強くレシーブで繋ぐ練習。
宮部選手という強力なライバルがいたからこそ見えた自分たちの弱点を、徹底的に強化します。
こうして成徳チームは、定評のある攻撃力に加え、守備力をも一層厚くし、盤石の強さを備えて春高バレーに臨んだのです。

そんな中、黒後選手は、春高で優勝したいという気持ちとは別に、ある拭いきれない思いを抱えていました。
それは、春高バレーが終わるとともに、自分を含め3年生がみな引退してしまうこと。
「寂しいですね。同級生と離れるのが一番寂しい」
「終わりたくない(笑)。この合宿をずっとしていたい」と宿舎で語る黒後選手。

夜、3年生4人が自然と集まり、輪になって語らいました。
特に、補欠でありながら親友としてキャプテンとしてずっと支え続けてくれた、富沢麻里香さんとの別れが迫り、これにはひとしおの感慨があるようです。
卒業後、黒後選手は実業団へ、そして富沢さんは大学に入学し、バレーボールを続けるとのこと。
もう麻里香さんのサーブをキャッチする練習もできなくなる…黒後さんがそんなことを言うと、麻里香さんが「これからも呼んでくれたら“出張サーバー”としていつでも行くよ」とジョークで笑う場面もありました。

そんな、3年間の全ての思いを込めた春高バレー、黒後選手はかけがえのない仲間とともに見事に成徳を日本一に導き、高校バレーの集大成としてこの上ない有終の美を飾ったのです。



③ 名門成徳の次世代エースへ見事なバトンタッチ


名だたる成徳高校の絶対的エースである黒後選手には、もう一つ、やらなければならない大事な仕事が残っていました。
それは、次世代を担う新エースへのバトンタッチです。

引退後の新チームで次期エースの座を託されるのは、1年生の石川真佑(まゆ)さん。
知る人ぞ知る全日本男子のエース、あの石川祐希(ゆうき)選手の妹さんです。
彼女もまた、兄譲りの素晴らしいスパイカーであり、黒後選手が海外遠征でチームを離れている間には1年生ながらエースを任された経験もある実力者です。

しかし、彼女がエースを務めた昨年7月の公式戦では、今まで負けたことのないチームに敗北を喫してしまいました。
試合後、石川さんは「3人(黒後選手ら3年生)がいなくても、残されたメンバーで勝ちたかった」と涙を見せながら自らの力不足を悔やみました。
黒後選手と同じように、1年生にしてエースとしての重圧を知った石川選手。
そんな彼女に黒後さんは、先輩エースとしてどうしても伝えておきたいことがありました。

長野の高地合宿から帰京し、いよいよ春高バレーの前日。
黒後さんは1年生の石川さんをそばに呼びました。
黒後さん「試合が楽しいって、分からないでしょ?」
石川さん「うん」
黒後さん「出ないもんね。表情にね」
石川さんは元々あまり感情を表に出すタイプではないようで、チームメイトからもクールと評されています。
それに加えて、1年生エースというプレッシャーから、試合ではどうしても“プレーする楽しさ”よりも“緊張感”のほうが強くなり、無意識に表情がこわばってしまうのかもしれません。
「自分の感情は、うまく伝えられるようになったほうが絶対にいいよ。何を考えているか分からない人が、(周りにとってチームプレイが)一番難しいから」
黒後さんは笑いながら終始和やかな雰囲気で、しかしポイントはずばりと指摘します。

感情を表に出さず冷静に対処できることも、競技においてはある意味強力な武器になるときもあるでしょう。
ただ黒後さんは、ミスしても落ち込まず、積極的に声を出すなど感情を露わにすることでエースとしての気概を示し、みんなの気持ちを一つにまとめて自らチームを引っ張っていくことの大切さを伝えようとしたのでしょう。
それがこれまで黒後さん自身も実践してきた、名門成徳のエースに求められる伝統的な心構えでもあります。
最後に石川さんは「ミスしてもしっかり声を出して、チームの雰囲気をよくできるようにします」と答え、笑顔のうちにも気持ちを新たにしたようでした。



④ そして ― ついに念願の春高2連覇を達成!


初戦から、成徳は期待通りの強さを見せてあっという間に勝ち上がります。
準決勝までに落としたのは、鹿児島女子高校を相手にわずか1セットのみ。

そして迎えた決勝戦、黒後選手の初得点を皮切りに成徳は2セット連続先取。
第1セットの終わりには、親友でありキャプテンの富沢麻里香さんがピンチサーバーとして登場。
そこから見事に得点するなど、黒後選手にとってもひときわ嬉しい場面もありました。

ところが第3セットから少し雲行きが変わってきます。
相手の就実高校のブロックが次第に精度を上げ始め、黒後選手のスパイクをきっちり阻む場面が増えてきたのです。
畳み込むべき肝心のセットでなかなかポイントが決まらず、コートで悔しそうに天を仰ぐ黒後選手。
ベンチで見守る富沢さん始めチームメイトも、不安げな表情に変わってきます。

そんなとき、チームの危機を救ったのが、あの1年生エース、石川真佑さんでした。
不調の黒後選手に代わって自ら積極的にボールを呼び込み、鋭いスパイクを相手コートに次々と叩き込んでいきます。
実況中継するアナウンサーも思わず
「石川、強烈なスパイク! 3年生が決まらないなら私が!
と石川さんの気持ちを代弁?してしまうほどの大きな盛り上がり。
そこには、今までとは違って常に大きな声を出し、会場全体を飲み込むほどエースとして勝利への思いをむき出しにする石川選手の姿がありました。

見事に優勝を決めた歓喜の試合終了後、石川選手と肩を抱き合ってインタビューに臨んだ黒後さん。
「石川選手にだいぶ助けられましたね」と投げかけた記者に対して、
「バレました? 私、何にもしてないです(笑) 今回は(勝利に貢献したのは)本当に石川です。私は何もしてない」と次期エースの素晴らしい活躍と成長を、引退を迎える3年生としてともに喜びました。

また、富沢麻里香さんとも何度も抱擁しあい、互いの3年間の汗・涙・友情・健闘をたたえ合いました。
富沢さん「ありがとう、すまなかったね、本当に」
黒後さん「本当、よかったわ、この3年間」
苦しいことやつらいこともたくさんありましたが、周りの笑顔や頑張りに支えられ、最高の仲間と最高の形で高校バレーを卒業できたようです。

最後に「これからの目標は?」と聞かれ、
「オリンピック選手になります!」
と少しはにかみながらも笑顔で答えた黒後選手。
2020年の東京オリンピックを目指し、高校バレーのエースから日本のエース、そして世界のエースへと大きくはばたいていくことでしょう。



3.黒後愛さん関連記事のご紹介


●【黒後愛さんの全てが分かる①】最高到達点も超高校級!木村沙織を超えるかも?
●【黒後愛さんの全てが分かる②】女子バレー界ニューヒロインの密かな涙とは…?
●【黒後愛さんの全てが分かる③】父も姉も春高バレー経験者
●【黒後愛さんの全てが分かる④】画像多数★可愛い・爽やか・カッコいい!
●春高バレーの活躍4人!「ミライモンスター」で紹介①~黒後愛・宮部藍梨








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東京オリンピックのニューヒロインはこの人!黒後愛さん(バレーボール)関連記事



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      画像出典:産経フォト


★高校女子バレーボール選手、黒後愛さんに関する記事は、以下のリンクからご覧ください。


【黒後愛と春高バレー】成徳2連覇への涙の軌跡を詳しくご紹介~ミライモンスター1月22日放送より~
●高校1~3年までの足跡
●チームの絶対的エースとして、名門成徳を春高2連覇、4度目の日本一に導くことができた理由
●バレー部の親友や仲間への思い
●次世代を担う後輩へ、3年生エースとして伝えたこと



【黒後愛さんの全てが分かる①】最高到達点も超高校級!木村沙織を超えるかも?
●黒後愛さんの身長、プロフィール
●本当にすごい!驚きのバレー経歴
●今後の進路
●バレーボールの実力…すでに全日本クラス(!)の最高到達点やスパイク速度



【黒後愛さんの全てが分かる②】女子バレー界ニューヒロインの密かな涙とは…?
●普段の練習内容は?
●下北沢成徳エースとしてのプレッシャーを乗り越え、春高バレーで悲願の優勝…その汗と涙のドラマとは?
●名だたるバレー人たちからの評判…「サオリン以上」
●黒後愛さん名言集
●金蘭会の宮部愛梨選手と、どちらが強いの?



【黒後愛さんの全てが分かる③】父も姉も春高バレー経験者
●黒後家の家族について…父・母・姉・叔父、みんなバレーボールのスペシャリスト!
●黒後選手の普段の生活…厳しくも楽しい寮生活
●愛さんの“いかにも大物”“いかにも女の子”な素顔とは?
●愛さんに彼氏はいるの?
●雑誌『セブンティーン』でも黒後選手が紹介されました。



【黒後愛さんの全てが分かる④】画像多数★可愛い・爽やか・カッコいい!
以下のような素敵な黒後さんの画像をたくさん集めました (^^)
●とにかく可愛いさ満点の笑顔
●きりりとした試合中の表情
●イケメン俳優“三浦春馬”に笑顔が似てる!?
●やっぱりカッコいい!スパイク、ブロック、ガッツポーズ、その他プレーの姿






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【黒後愛さんの全てが分かる②】女子バレー界ニューヒロインの密かな涙とは…?

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   画像出典:Sportsnavi

今年の春高バレーで、見事に優勝を勝ち取った下北沢成徳高校。
その成徳のチームメンバーの中でも、一際鮮やかなプレーで注目を浴びたのが、2年生エースの黒後愛選手。

決勝でも「全部私に持ってきて。全部決めるから」と果敢にトスを呼び、その言葉どおり次々と得点をものにした強さ。

一方、人前ではいつも元気で、インタビューでも愛くるしい笑顔を見せてくれます。


でも、1年生にしてエースを任されてからというものの、そんな明るい姿からは想像できない苦しみもたくさん経験したようです。

周囲の期待に応えねば…というプレッシャー、相手チームの徹底マークと強固なブロック、試合直前のケガやスランプ、得点できず仲間に申し訳ないと思う気持ち…。


この記事では、春高バレーで人気の沸騰した黒後選手について、エースとしての苦労や成長、そしてついに悲願の優勝を果たすまでのドラマチックな過程を振り返りたいと思います。

また「普段どんな練習をしているのか」「名だたるバレー人からどれぐらい高い評価を受けているのか」についてもまとめました。

【目次】

★見出しタイトルの一覧です。
ブログの仕様上、リンクはできませんが、スクロールして興味あるところからご覧くださいね。

1.黒後選手は、普段はどんな練習をしているの?
2.春高バレー優勝は汗と涙の結晶!愛さんと成徳チームが遂げた変化

① 1年生エースとしてのプレッシャー
② 今年は2年生エースとしてチームを牽引…見事優勝へ!

3.黒後選手への周囲の評判~サオリン以上!?

① 成徳のOG、全日本の眞鍋監督などの評価
② 下北沢成徳バレー部、小川監督の評価

4.黒後愛さん名言集
5.宮部愛梨選手とどっちが強い?



【関連記事】

黒後愛さんについては、他にも4つの記事に詳しくまとめました。

↓↓下のインデックスページより、お好きな記事にジャンプしてご覧ください。
東京オリンピックのニューヒロインはこの人!黒後愛さん(バレーボール)関連記事

身長・プロフィール・最高到達点、驚異のバレー経歴、父や姉などバレーボール一家の家族について、充実の寮生活、女子高生としてのちょっとお茶目な素顔…その他、可愛い・すごい・感動的な画像集…etc.









1.黒後選手は、普段はどんな練習をしているの?


下北沢成徳は、多くの有名バレーボール選手を輩出した名門中の名門校。
当然ながら練習も厳しく、平日は学校の授業以外はほとんどバレーの練習に費やし、土日はひたすら練習試合…というハードな毎日のようです。

朝は5時に起きて自主練。8時に登校。
放課後3時半から練習を始め、筋トレ・ダッシュ・ボールを使った練習など全てを合わせて夜9時~9時半頃に終了。
10時に寮へ帰り、夕食などを済ませて11時半に就寝。
『セブンティーン 2014年11月号』を参考にさせていただきました。

これが基本的な1日のスケジュールだそう…凄まじいですね(゜д゜;)


weight-training.jpg毎週月曜日が筋トレの日で、腹筋・背筋を150回ずつ、さらに幾つかのウェイトトレーニングをみっちりこなしています。

相手チームが恐れるあの強烈なスパイクは、この地道な特訓で強化された全身の力によって繰り出されているのです。
画像出典:リアルフィジカルトレーナーズ


成徳高校では、基本となる体づくりのため、筋トレと同時に走り込みも重視しています。

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画像出典:フジテレビ「ミライ☆モンスター」

特に今年の春高バレーの前には、800m×1、400m×3、200m×3、100m×4、50m×8、総計3000m以上にもなるダッシュを必ず毎日繰り返すことで、開幕5日間の連戦を乗り越え、最後まで自分らしい最善のパフォーマンスができる体力を、黒後さんも他の出場メンバーもしっかりと身に付けました。

それが功を奏して、見事に優勝を勝ち取ったんですね。
黒後選手も、走り込みのおかげで最後まで強いスパイクを打てるようになり、声も出し続けられるようになった、何よりもしんどいときに「もう一度やれる」と精神的に踏ん張れるようになったと、その効果を実感していたようです。


でも…少しは休息も必要なのでは? と思わず心配になりそうですが、ご安心を。
試合のない週末前の金曜日がオフで、チームメイトと一緒に“ラウンドワン”に行ったり映画を見に出かけたりして楽しんでいるそうです。


2.春高バレー優勝は汗と涙の結晶!愛さんと成徳チームが遂げた変化


下北沢成徳高校は、春高バレーに6年連続、14回出場、そのうち3回優勝しているという名門中の名門校。

バレー部にも当然、レベルの高いライバルがひしめいています。

そんな強豪校で、1年生にしてレギュラー抜擢、それも試合で得点するべきエースとして採用されるという“重責”を背負った黒後選手。

そのプレッシャーも並々ならぬものがあったようで、次々と襲いかかる壁やスランプに苦しみました。


別記事でご紹介している動画をご覧いただいても分かるかと思いますが、黒後さんはいつでも仲間と賑やかに過ごす、明るく元気な女子高生。

Ai7.jpgでもそんな黒後さんが、1年生でエースを担うプレッシャーについて尋ねられると、懸命に笑顔を見せながら思わず涙をこぼす場面も…。

やはり、普段のあの爽やかな笑顔の裏には、並々ならぬ苦労や重圧があるようです。

(2015年1月4日放送 ミライモンスターより)


① 1年生エースとしてのプレッシャー


まず1年生のときには、試合の度に相手チームに徹底マークされ、得意のスパイクがことごとくブロックされて決まらないという難題にぶつかりました。

エースなのに得点できないもどかしさは、黒後さんをかなりつらい気持ちにさせたようです。


しかし黒後選手は苦心の末、ブロックアウトの練習に励みました。
“ブロックアウト”とは、スパイクを直接相手コートに入れるのではなく、相手ブロックの手に当ててコートの外にボールを弾き出して得点するテクニックです。

相手のブロックを逆に利用してポイントを取る。
いつも精度の高いブロックが立ち塞がる黒後さんのスパイクの際には、むしろ絶好の作戦と言えました。


その成果があり、初の春高バレー東京大会では、同じく強豪、文教学院大女子に第1セットを取られつつも、最後はフルセットで勝利。

名将、小川良樹監督から「スパイクが決まらなくても、次に決めれば良いんだ」と言われ、気持ちの切り替えができたのがよかったと試合後に語った黒後さん。
精神的にも大きく成長したようです。

こうして春高バレーの出場権を手に入れた成徳でしたが、全国大会では準々決勝で千葉の柏井高校に敗れ、ベスト8で敗退しました。
毎年、全国での優勝を目指している成徳にとっては、大変悔いの残る結果となりました。






② 今年は2年生エースとしてチームを牽引…見事優勝へ!


全体的に不調だった前年度のリベンジを果たすべく望んだ2年目でしたが、夏に左足首を痛め、思うようにスパイクができず、成徳は高校総体・国体ともに東京代表の座を逃してしまいます。

エースとしての自信を失い、黒後選手は「つらくて泣いたときもあった」と後に語っています。


しかし黒後さんを始め、成徳のチームメイトは、プレーの力だけでなく意識も非常に高いメンバーの集まり。

インターハイ予選敗退を境に危機感を募らせた選手たちは、「どうして勝てないのか」「今の自分たちに足りないものは何か」を模索すべく何度もミーティングを設けました。

それまで、互いに遠慮して言えなかった本音や批判も、あえてはっきりと口にするようになりました。
エースの愛さんも、精神面のムラや弱さなど、3年生から厳しい指摘を受けました。

成徳がどんな変化を遂げて春高で優勝できたのか―こちらに詳しい充実した記事が載ってます。 Sportsnavi「試練の夏を乗り越えた下北沢成徳 変化を続けてたどり着いた春高の頂点」


さらに、何度も試合のビデオを見返すなど、選手たち自らがパフォーマンスを改善するための研究に取り組みました。

そして、自分たちで考案した練習方法で“ブロック”技法の強化に臨みます。

セッター役が投げるボールを台の上から打ってスパイクさながらの打球感を出し、より実戦に近い感覚でブロック練習を繰り返しました。

また、上体が流れないよう、体と腕をしっかり安定させる、そして複数でもブロッカー同士で隙間ができないよう、堅固な壁をつくることを心掛けました。

小川監督も、選手たちが自ら熱心に取り組む姿を見て「いい方向に向かっていたので、口出ししなかった」と言っています。


自分たちで弱点に向き合い、克服しつつあるという思いは、大きな自信にも繋がったのでしょう。

今年の春高バレー全国大会では、1回戦で高松商をストレートで下した後、3冠を狙う強豪、九州文化学園に勝利するなど、プレーの度に勢いをつけ、ノーシードから一気に決勝まで上り詰めました。


決勝戦の相手は、東京予選で負けた八王子実践高校。

block.pngしかしここでも、徹底的に強化されたブロックが見事に功を奏します。

八王子実践のエース、東谷玲衣奈(トウコクレイナ)さんの鋭いスパイクを、黒後選手始め成徳メンバーが一丸となり、ことごとく跳ね返しました。


この決勝では、成徳がブロックだけで13点を獲得しています。

黒後さんも、東谷選手のスパイクを3度立て続けに阻むなど、高い堅固なブロック3得点を上げました。
 画像出典:SANSPO.COM


そしてマッチポイントを迎えた最終局面、黒後さんが力強いスパイクで、1年生の頃から特訓を重ねたブロックアウトを決め、成徳に悲願の優勝をもたらしました。

※こちらの記事にある動画で、この場面を見ることができます。


また、この大会で黒後さんは見事に最優秀選手賞を受賞しています。

試合後のインタビューで「ご家族へのメッセージ、感謝の気持ちをお願いいたします」と言われ、観客席の父に向かって手を振り「勝ったよー!!」とすごく嬉しそうに叫ぶ声と姿が、とてもかわいくて印象的でした。

interview.jpg

↑そのときのインタビューの様子。
黒後さんのトレードマーク、この満面の笑顔です。

画像出典:フジテレビ「ジャパネット杯 春の高校バレー」

※こちらの記事に、このインタビューの様子を映した動画があります。


3.黒後選手への周囲の評判~サオリン以上!?


女子バレーにおける類い稀なる逸材として、関係者からの評価も目を惹くものがあります。

分かりやすいように、実際の文言を若干修正している個所があります。

① 成徳のOG、全日本の眞鍋監督などの評価


●元全日本メンバー、荒木絵里香さん
「プレースタイルがすごくしなやかで柔らかくて、本当に先が楽しみな選手ですね」


●元全日本メンバー、大山加奈さん
「黒後選手は、木村沙織選手のようにとても器用で何でもこなすタイプですね」

「小川先生(下北沢成徳の小川監督)が『沙織よりすごい』と絶賛されていたので、どんな選手だろうと実際にプレーを見たら、本当に沙織の1年生のときよりもすごい。むしろ沙織を超えてくれるんじゃないかと思う


●全日本女子チームの眞鍋監督
「パワーがあってコース打ちも上手い。今後経験をすれば非常に楽しみな選手の一人ですね」
「木村沙織の器用さと大山加奈のパワーを併せ持っている」

●TeamCORE(東京オリンピック強化プロジェクト)での紹介文より
「オールラウンドにプレーできる選手。バレーセンスの高さを感じさせる」






② 下北沢成徳バレー部、小川監督の評価


Manager_Ogawa.png型にはめず、選手の自主性を伸ばす指導力と人柄、将来を見据えた技術向上や体力強化などに定評のある、下北沢成徳高校バレー部監督の小川良樹さん。

「下北沢成徳高校は、なぜ多くの日本代表選手を輩出できるのか」等、アスリートとしての楽しみを重視する指導方法や哲学について語った、優れた著書もあります。

画像出典:BS朝日「SPORTS X スポーツクロス」


そんな名高い小川監督ですが、自身のチームの選手である黒後さんへの評価もかなり高いものがあるようです。

「木村沙織は巧く打つタイプでしたけども、黒後愛はすごいボールを打てる選手。しかも巧さも兼ね備えている。こんな選手はなかなかいない」

「(1年生でエースを務めたことについて)すごいことですね。ポイントゲッターとか、ゲームを左右するような責任のあるボールを打つのは、基本的には上級生になる。

長く監督をやっているが、そういうポジションを1年生が担っているという経験は、私が監督を始めてからこれまで一度もありません

愛はものすごくバランスがとれた選手です。体に力があって、なおかつ巧いので、すっとかわすようなプレーもできる。

レセプションもいいですし、(強烈なスパイクの印象が目立つが)実は二段トスを上げたり、フェイント処理といった繋ぎのプレーがすごく上手です」

※レセプション:サーブレシーブ(相手からのサーブをレシーブで受ける)のこと


小川監督は、黒後選手の今後についても、大きな期待をかけているようです。

「さらに体を強くして、最高到達点310cmぐらいはぜひ行ってほしい。

非凡な素晴らしい才能と感覚を持っているので、それが世界に通じるように、高校3年間の中で体をつくることを意識して、自分の能力を引き上げてほしい」


黒後選手にとって高校3年間は、将来世界と戦う際に外国人に負けないパワーを持つための基礎的な体力づくり、つまりさらなる飛躍のための土台づくりの期間に過ぎないと言うのです。

春高バレーなんてまだまだ序盤、という感じですかね。
末恐ろしい?本当に先が楽しみな選手です。


4.黒後愛さん名言集


ここで、黒後選手本人の口から、バレーボールに対する思いを聞いてみましょう。

Ai8.jpg「チームに頼ってもらえるような選手になりたい」
「ここぞというときに頼ってもらえるように、これからの一戦一戦を大事にやっていきたい」


今年の春高バレー1回戦、対高松商戦の際のインタビューで。
自分がチームの中心的存在であることをよくよく心得た言葉。エースとしての責任感の強さを感じさせます。

「東京オリンピックで金メダルを獲ることです」

TeamCORE(東京オリンピック強化対象選手)に選ばれたときに語った、将来の一番大きな夢。
画像出典:Sportsnavi

「目標は木村沙織さん。スパイクがよくて、レシーブも上げられる」

木村沙織さんを尊敬しており、下北沢成徳を進学先に選んだ理由の一つでもあったようです。
やはり技術に優れた万能型のエースを、自分の理想像としているのですね。


(「バレーボールは好きですか?」と尋ねられて)
「好きです。チームプレイの競技なので、みんなで勝ったときにみんなで喜べるところが好きです」


『みんなで喜べるところが好き』
ずば抜けた実力の持ち主でありながら、いつも仲間と一緒に明るく元気に過ごしている、黒後さんらしい言葉ですね。


5.宮部愛梨選手とどっちが強い?


Airi_1.png昨年の春高バレーで優勝した大阪・金蘭会高校のエース、宮部愛梨(ミヤベアイリ)選手も、黒後選手と同じく2年生で、次代の全日本ヒロイン候補と言われる黒後選手のよきライバルです。

黒後選手と同じく、2020年の東京オリンピック出場候補選手として、強化プロジェクト(TeamCORE)参加メンバーとして名前を連ねています。

画像出典:Sportsnavi

以前フジテレビで放送された『ミライ☆モンスター』でも、「ライバルは誰ですか?」との質問に黒後選手は「やっぱり、愛梨ですね」と答えています。


宮部選手は、日本人の母とナイジェリア人の父を持つハーフで、1m82cmの長身。
抜群の跳躍力と長く柔軟な手足を生かし、高校生ながら最高到達点310cmという桁外れの高さから、プロ顔負けの驚異的なスパイクを繰り出します。

同じ世代の同じくスーパーエースとして、黒後さんも宮部さんのことはかなり意識している様子。


ただし、周囲の客観的な評価によると、バレーの総合力としては黒後選手のほうが上回るとの見方が強いようです。

先にも述べましたが、黒後さんはスパイクだけでなく、レシーブ・トス・その他細々とした技術面でも、攻守の全てを高い次元でこなせる、バランスの良いオールラウンダー。


それに対して宮部選手は、現時点では“攻撃特化型”の印象が強く、TeamCOREの紹介文でも『攻撃だけではなく、ディフェンスもこれから磨いていきたいところ』と評されています。

しかし、ナイジェリア人の父から受け継いだと思われる素晴らしい身体能力は本物ですから、これから時間をかけてディフェンス力も磨いていけば、将来どれほどの“モンスター”となるのかは…ちょっと想像つきません(汗)。


こんな宮部さんと「非凡な才能」を誰もが認める黒後さんが、互いを意識して競い合い、それぞれの類い稀なる能力にさらに磨きをかけていけば、4年後にはまさに無敵の看板エースとして全日本を率い、悲願の金メダルをもたらすことも夢ではないかもしれませんね。

【関連記事】

黒後愛さんについては、他にも4つの記事に詳しくまとめました。

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【黒後愛さんの全てが分かる③】父も姉も春高バレー経験者

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        画像出典:月刊バレーボール

今年の春高バレーで見事に下北沢成徳高校を優勝に導き、MVPにも輝いた2年生のスーパーエース、黒後愛さん。

そんな黒後さんの、青春を賭けた汗と涙のバレーボール人生については、以前の記事で紹介しました。
【黒後愛さんの全てが分かる①】最高到達点も超高校級!木村沙織を超えるかも?
【黒後愛さんの全てが分かる②】女子バレー界ニューヒロインの密かな涙とは…?


全日本中学女子代表、アジアジュニア選手権の出場候補代表、世界ユース選手権代表…と華々しい経歴を重ね、年齢を追うごとに着実に全日本入り、そして世界の舞台へと近づいています。

そんな黒後選手ですが、バレーの練習以外の実生活は一体どんなふうなのでしょうか?

また、黒後さんの女子高生としての素顔も、少し気になりますよね。

そこでこの記事では、黒後愛さんの家族について、そして幾つかのメディアの取材から垣間見られた黒後さんの性格や普段の生活ぶりについて、分かることをまとめてみました。

【目次】

★見出しタイトルの一覧です。
ブログの仕様上、リンクはできませんが、スクロールして興味あるところからご覧くださいね。

1.黒後家はバレーボールの名門…サラブレッドとしての愛さん。

① お父さんの黒後洋さんは、バレーボールの名監督
② 愛さんのお母さんも、春高バレー経験者
③ お姉さんの黒後彩乃さんは、宇都宮大バレー部の選手
④ 愛さんの叔父、黒後昭さんは、愛さんと彩乃さんの中学時代の師匠

2.黒後愛さんの普段の生活は?

① 厳しい練習の中でも、楽しい寮生活。
② 早くも大物の予感…みんなが舌を巻く黒後さんの○○な性格とは?
③ 本当はとってもお茶目!愛さんの“いかにも女の子”な素顔とは?
④ 愛さんに彼氏はいるの?

3.なんと『セブンティーン』でも黒後さんを紹介!



【関連記事】

黒後愛さんについては、他にも4つの記事に詳しくまとめました。

↓↓下のインデックスページより、お好きな記事にジャンプしてご覧ください。
東京オリンピックのニューヒロインはこの人!黒後愛さん(バレーボール)関連記事

身長・プロフィール・最高到達点、驚異のバレー経歴、毎日のバレー漬けのスケジュールと練習ぶり、春高優勝への汗と涙のドラマ…その他、可愛い・すごい・感動的な画像集…etc.









1.黒後家はバレーボールの名門…サラブレッドとしての愛さん。


愛さんが生を受けた黒後家は、お父さん、お母さん、お姉さん、愛さんの4人家族。

そしてなんと、この4人全員が春高バレーの出場経験者です。すごいですね。
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↑姉の彩乃さんがバレーをしていたので興味を持ち、8歳で地元のJrチームに入部。
その後、2人ともJOCカップ(都道府県対抗中学バレー)や春高バレーに出場しました。

画像出典:BS朝日「SPORTS X スポーツクロス」


これから詳しくご紹介していきますが、黒後家はまさにバレーボール一家、それも名門クラスと言えます。

愛さんのあの飛び抜けたセンスと実力は、本人の努力もさることながら、とても恵まれた血筋と環境の賜物でもあるのです。


① お父さんの黒後洋さんは、バレーボールの名監督


Kurogo-Hiroshi.jpg黒後愛さんのお父さんは、黒後洋(ひろし)さん。
現在は、宇都宮大学で教授をしておられます。

専門分野は体育学で、中でも体育やスポーツの原理・方法学を得意としておられるようです。


特にバレーボールのゲーム分析を中心とした研究を行っていらっしゃいます。

画像出典:フジテレビ「ジャパネット杯 春の高校バレー」

一方、宇都宮大学バレーボール部の監督を務めており、同部を関東の1部リーグに昇格させ、強豪の仲間入りを果たした名将です。

机上の研究だけでなく、実戦においても優れた理論的ゲーム展開を得意とされているのかもしれませんね。


けれども娘の愛さんに対しては、普段はほとんどバレーについては口を挟まないそうです。


余談ですが、下北沢成徳の小川良樹監督も、日頃の練習中には無言で選手たちの様子を見守るだけで、極力口出しをしないように心がけていると言います。

「何か言われないとやらない、そんな状態になってしまうと、高校を卒業したら自分で何かをやり遂げようという気持ちが失われてしまうような気がするので、こんなやり方になった」と小川監督は語っています。

黙っていることで、かえって生徒や選手の自主性を引き出すことができる。
いや、何も言わないからこそ、選手が自ら考えるようになる。
そんな最も明快で大事なことを、ただ信じるだけでなく現場で実践できる勇気と器の大きさ。

名指導者の条件というのは、案外そんなところにあるのかもしれませんね。






② 愛さんのお母さんも、春高バレー経験者


愛さんのお母さんについては、あまり詳しい情報が表には出ていませんが、どうやら元バレーボール選手で、春高バレーにも出場したことがあるようです。


③ お姉さんの黒後彩乃さんは、宇都宮大バレー部の選手。


愛さんのお姉さん、黒後彩乃(あやの)さんは、宇都宮大学の3年生に在籍。
現在は大学のバレー部で、名監督のお父さんの元で練習に励んでいるようです。

Kurogo-Ayano.png彩乃選手も愛さんと同じく、中学時代にJOCカップ(全国都道府県対抗中学バレーボール大会)へ出場しています。

左の写真、背番号1番が当時の彩乃さん。
右上は、栃木県代表監督を務めたお父さん、黒後洋さんです。



※画像:第22回JOCカップに出場したときのもの。
http://www.vtochigi.com/chu/H20/H20jocjyosireijyou.pdf
こちらより引用させていただきました。



高校時代には、國學院栃木高校から春高バレーに出場しました。
國學院栃木は、バレー選手やプロ野球選手、ラグビー選手などを多数輩出している、スポーツの名門中の名門校です。

現在では、宇都宮大学女子バレー部の主将兼エースを務めている模様です。

動画を見つけましたので共有しておきますね(2015年秋期関東大学リーグ)。



手前コートの右側、鮮やかなスパイクを決めた背番号1番の選手が、黒後彩乃さんです。

お姉さんのバレーの実力も、素晴らしいものがあるようです。


…と、ここでお姉さんの紹介を終わるつもりでしたが、もう一つ余談ながら意外な情報を見つけました。

彩乃さんの國學院高校時代の同級生に、タレントの石川恋さんがいます。
そしてびっくりですが、2人は大の仲良しなんだとか…w(゚o゚)w

Ishikawa-Ren.png石川恋さんと言えば、有村架純さん主演の映画「ビリギャル」の単行本版の表紙モデルになりました。

←こちらですね。

現在では本来の黒髪に戻し、すっかり脱ギャルして清楚なイメージになってます。
実生活においても、武蔵野大学でグローバル・コミュニケーションを専攻している、とても真面目で優秀な学生さんです。

タレント活動としては、ファッション雑誌『JELLY』のモデルを務めたりしています。


そんな石川さんですが、オフィシャルブログでも黒後彩乃さんのことを「親友」と呼んでいます。
石川さんは高校時代はチアリーディング部で活動していたそうなので、強豪の女子バレー部とも何らかの縁があったのかもしれませんね。


そんな親友の妹で大評判の愛さんに、石川さんも並々ならぬ眼差しを注いでいたようで、今年の春高バレーには彩乃さんと一緒に東京体育館に駆けつけたそうです。

そのときに、石川さんと一緒にカメラに収まった現在の彩乃さんが
↓↓こちらです。
Ayano-Ren.png手前が石川さんで、右後ろが彩乃さん。

そう言えば、目を細めた弾けるような笑顔も、妹の愛さんにそっくりですね(●^^●)

画像:石川恋オフィシャルブログ


優勝を決めた愛さんも、試合終了後に石川さんと記念撮影。
その画像は、下の記事にありますのでご覧ください。

【黒後愛さんの全てが分かる④】画像多数★可愛い・爽やか・カッコいい!







④ 愛さんの叔父、黒後昭さんは、愛さんと彩乃さんの中学時代の師匠


さらに、愛さんと彩乃さんの叔父に当たる黒後昭さんは、愛さんと彩乃さんがプレーした宇都宮市立若松原中学校バレー部の監督です。

その若松原中学校も、地区大会や県大会で何度も優勝を果たし、地元では強豪校として知られているようです。


この中学時代に叔父の昭さんの指導を受け、愛さんも彩乃さんも都道府県対抗大会のメンバーに選出されるほどの力を身に付けました。

この黒後昭さんも、きっとお父さんの洋さん同様、バレーボールの名指導者なのでしょう。

このように愛さんは、ご両親から引き継いだ素質も、バレーに取り組んだ環境も非常に恵まれています。
まさにバレーボールのサラブレッドとなるべくして生まれてきたと言えるのかもしれません。


2.黒後愛さんの普段の生活は?


① 厳しい練習の中でも、楽しい寮生活。


現在は栃木県の親元を離れ、成徳バレー部のチームメイトと5人で暮らしている黒後さん。
成徳バレー部「のぞみ寮」で、賑やかな楽しい寮生活を送っています。

Mozomi-ryo.jpg
画像出典:フジテレビ「すぽると!」

気心しれたチームメイトと、気遣いのある優しい寮母さんに囲まれ、笑顔の絶えない毎日を過ごしているようです。

厳しい強豪校でバレー漬けの生活ですが、そんな中でも一番の楽しみは食事だとか。

特に牛乳が大好物?なのか、とにかく牛乳をたくさん飲むそうです。
1回の食事で、1Lパック1~2本を空けることもあるとか。

「ご飯より牛乳の消費量のほうがすごい」と愛さん自身が認める飲みっぷり。


ただ愛さん本人は、「(みんなの中で)一番たくさん飲むでしょ?」との周囲からの声に笑いつつも首を振って否定していますから、ひょっとすると、好きで飲んでいるというよりむしろ『背を高くしたい』等の思いから意識して飲み始め、それが習慣になっているのかもしれませんね。

(BS朝日「スポーツクロス」2014年12月19日放送 より。
下記のリンクからこの番組の動画が見られます)

【黒後愛さんの全てが分かる⑤】動画多数★下北沢成徳優勝&全日本で金メダルのポテンシャル



② 早くも大物の予感…みんなが舌を巻く黒後さんの○○な性格とは?


note.jpgバレーの練習に追われる忙しい日々。

それなのに…少しでも空き時間があると、授業のノートをせっせとまとめ直している愛さん。

←こんなふうに。

画像:BS朝日「SPORTS X スポーツクロス」

元のノートも十分にきれいにまとめられているのですが、それでもさらに整理してまとめ直さないと気が済まないそう。
とにかく几帳面なんです。


さらに、他のチームメイトから「他のことに時間を使ったら?」「人生を損するよ」等と突っ込まれても「いいじゃん、ノート書くの好きなんだから!」と笑いながらやり返します(笑)。

アスリートの御多分に洩れず、かなりの負けず嫌い。
何よりも、真面目で完ぺき主義です。


友達や仲間の前では、いつも明るく元気で笑顔が絶えません。
けれどもその一方で、自分の悩みや苦しみを他人に話すタイプではなく、エースとして注目・期待されるプレッシャーを人知れず抱え込んで苦しんだ時期もあった様子。

けれどもその度に、自らの弱点を素直に捉えて前向きに練習を重ね、多くの試練を乗り越えてきた愛さん。
その甲斐あって、今年の春高バレーでは、最も大きな目標であった優勝を勝ち取りました。

バレーボール選手としても、また人間としても、さらに一回りスケールが大きくなり、優勝インタビューでの弾けるような笑顔が一段と輝いて見えました。

優勝インタビューの様子が、別記事にアップした動画で見られます。↓↓↓
【黒後愛さんの全てが分かる⑤】動画多数★下北沢成徳優勝&全日本で金メダルのポテンシャル


成徳のチームメイトには、愛さんが心を許せる親友も存在するようです。
これからも、ご家族や友達、指導者や仲間にも支えられて、ますます大きな成長ぶりを私たちファンにも見せてくれることでしょう。





③ 本当はとってもお茶目!愛さんの“いかにも女の子”な素顔とは?


コートの中ではスーパースターの愛さんも、バレーを離れればごく普通の女子高生。
とてもお茶目でかわいい女の子です。

◆実は少し…背の高さを気にしている。
中学のときには、身長が校内で2番目に高かった。
教室の入り口でいつも頭が当たりそうになる。現在でも、寮の部屋の入り口にぶつかりそうになるらしい。

「バレーの選手としては(背が高いのは)嬉しいが、女子としては複雑な心境です」と語っています。

◆イラストが得意。
「ミライ☆モンスター」の一場面には、愛さんが友達のバレーソックスに、クレヨンしんちゃんの顔をマジックで丹念に書いてあげているシーンがありました。
Sox1.jpg

できあがった絵は、本当にしんちゃんそっくりでかわいい?
いつも友達から「描いてほしい」とリクエストされるほどの腕前です。

◆ディズニーが大好き!
「春休みにはディズニーランドとディズニーシーに行きました。アナと雪の女王も見ましたよ」とインタビューで嬉しそうに語っています。
アナ雪の主題歌も空で歌えるとか。

◆好物の食べ物は、イチゴ。
宇都宮出身の愛さんですが、名物のギョーザはあまり好きではないそうです(笑)。

大好きな食べ物はイチゴで、愛さんの親戚がイチゴを育てており、春にはたくさんもらって食べるのだとか。
「イチゴを食べてここまで大きくなりました」と笑いながら話すほど。


④ 愛さんに彼氏はいるの?


こればっかりは、本人に尋ねてみないと分からないところですが(笑)。

今のところ、そのような情報やうわさは特に出ていないようです。

下北沢成徳は女子校ですしね。
しかも名門バレー部で、チームメイトと寮生活。
次世代バレーのプリンセス候補として常に注目され、朝から晩までバレーの特訓に励んでいますから、恋愛している暇なんてないのかもしれません。

愛さん自身も、今はバレーボールに集中してより一層強い選手になりたい、という気持ちのほうがきっと強いのでしょう。


3.なんと『セブンティーン』でも黒後さんを紹介!


雑誌『セブンティーン』2014年11月号でも、愛さんのことが紹介されました。
「スーパーJKたちの生きペディア」というコーナーです。

興味のある方は、Amazon にもたくさん出品されていますので一読してみてください。

SEVENTEEN (セブンティーン) 2014年 11月号 [雑誌]


Seventeen1.jpg

一日中ほぼ練習漬け、週3日は学校に泊まり込んで練習、土日はひたすら試合…という愛さんのハードなバレーボール生活がよく分かります。


このセブンティーンの記事の中では「2020年東京オリンピックに出場するのが夢」と語っていますが、他のソースによると、現在では「東京オリンピックに出て金メダルを獲りたい!」と目標も大きくランクアップしているようです。

ぜひ実現してほしいです。
それが可能なだけの、素晴らしいポテンシャルを秘めていますから…。


また女子バレー会には、愛さんの他にも前途有望な逸材が続々と現れていますしね。
金蘭会高校の宮部愛梨(ミヤベアイリ)さんとか、東九州龍谷高校の吉岡美晴(ヨシオカミハル)さんとか…。

その他にも、男子を含め、若い高校生選手や実業団選手が、東京オリンピック強化選手として名を連ねているのを見ると、本当に頼もしい限りです。

※参考リンク:日本バレーボール協会「Project CORE」


黒後さんを始めとして、若い力が弾ける日本のバレーボールチームを、ぜひ私たちもずっと応援していきたいところです。

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黒後愛さんについては、他にも4つの記事に詳しくまとめました。

↓↓下のインデックスページより、お好きな記事にジャンプしてご覧ください。
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身長・プロフィール・最高到達点、驚異のバレー経歴、毎日のバレー漬けのスケジュールと練習ぶり、春高優勝への汗と涙のドラマ…その他、可愛い・すごい・感動的な画像集…etc.







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