ワカメ・昆布・もずく等、海藻類の豊富な日本において、最近新たに
“国内発スーパーフード”として脚光を浴びつつある海藻。
それが
「アカモク」 です。
画像:日本ウェルネス研究所
秋田県などでは
「ぎばさ」と呼ばれ、以前より食卓に上るなど親しまれてきました。
しかし近年、海藻としてはずば抜けた栄養価や
“フコイダン”“フコキサンチン”という注目の新成分を豊富に含むことが明らかとなってきました。
国内産の手軽に食べられる超ヘルシー食材として、全国的に水揚げや加工食品の販売が始まり、大変おいしいと人気上々です。
上の画像のように、アカモクをざるに上げるとドローッと落ちてくるたっぷりのネバネバ成分が、
食物繊維の フコイダン や アルギン酸 。
ビタミン・ミネラル・ポリフェノールといった、女性の美容と健康維持に欠かせない栄養素がアカモクにはきちんと揃っていますが、ご覧の通り食物繊維も豊富です。
この記事では、特に
アカモクの食物繊維 に着目し、その優れた効果と効能について具体的に解説したいと思います。
【目次】
★見出しタイトルの一覧です。
ブログの仕様上、リンクはできませんが、スクロールして興味ある個所からご覧ください。
1.アカモクに含まれる食物繊維の種類
2.アカモクに含まれる水溶性食物繊維 (フコイダン・アルギン酸カリウム) の効果・効能
① 水溶性食物繊維に共通する効果・効能
② “フコイダン”の効果・効能
③ “アルギン酸カリウム”の効果・効能
3.アカモクに含まれる不溶性食物繊維 (アルギン酸カルシウム) の効果・効能
① 不溶性食物繊維に共通する効果・効能
② “アルギン酸カルシウム”の効果・効能
4.アカモク関連記事のご紹介
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1.アカモクに含まれる食物繊維の種類
アカモクなど海藻類に含まれる食物繊維の大半は、
フコイダンとアルギン酸だと言われます。
アルギン酸は、海中のミネラルと結びついてゼリー状をなし、海藻内部の細胞と細胞の隙間を満たして、海藻のしなやかさを保っている成分です。
海藻に含まれるアルギン酸は、主に「アルギン酸カリウム」と「アルギン酸カルシウム」の2種類があります。
では、これらの効能と効果について詳しくご説明しますね。
画像: webio辞書 海草海藻図鑑「アカモク」
2.アカモクに含まれる水溶性食物繊維 (フコイダン・アルギン酸カリウム) の効果・効能
① 水溶性食物繊維に共通する効果・効能
「水溶性食物繊維」には、他にもかぼちゃに多い“ペクチン”や
チアシードに多い“グルコマンナン”など幾つか種類がありますが、共通する効能は主に次の4つです。
●腸内で水に溶けて粘りを出し、便をやわらかくしてお通じを促す。
●腸内で余分な脂肪・コレステロールを包み込み、便と一緒に排出する。
●糖質の消化吸収を穏やかにし、血糖値の急な上昇を防ぐ。
●腸内で発酵して善玉菌のエサとなり、善玉菌を活性化させて悪玉菌の影響を抑える。
便秘解消や腸内環境の改善に関わるものが多いです。
腸内環境がよくなれば、お通じが促され、大切な栄養素の吸収も効率よく行われます。
また身体中の新陳代謝も促進され、お肌の調子もよくなりますし、ダイエットにも繋がります。
② “フコイダン”の効果・効能
フコイダンの驚くべき多彩な効果については、
こちらの別記事で詳しく説明しましたが、まとめると次のようになります。
(1) 免疫力の向上
(2) 抗がん作用
(3) 胃を守る効果 (抗ピロリ菌作用)
(4) 抗アレルギー効果
(5) コレステロール低減・血糖値や血圧の上昇抑制作用 (動脈硬化・糖尿病・高血圧予防効果)
(6) 腸内環境の改善 (便秘解消の効果)
特に
“(2) 抗がん作用”についても大きな効果が見込まれ、薬剤やサプリの開発も医療レベルで行われているようです。
また、免疫力アップ、抗アレルギー、動脈硬化や糖尿病など生活習慣病の予防といった、現代病と言われる幅広い病気や症状に優れた効果が期待できることから、今さかんに産学協同での研究が行われています。
より具体的な効果やその仕組みについては、下の記事をご参考ください。
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③ “アルギン酸カリウム”の効果・効能
アルギン酸カリウムの特に注目すべき効果は
「高血圧予防の効果」です。
これは、アルギン酸カリウムが胃の中でアルギン酸とカリウムに分解され、次に腸内のナトリウムと結合してアルギン酸ナトリウムとなり、そのまま便として外へ出て行くからです。
余分なナトリウムの排出を促すことで、血中の塩分濃度を適切に保つことができ、血圧上昇を防ぐというわけですね。
また、腸内ではアルギン酸カリウムからカリウムイオンが分離され、消化吸収されていきます。
このカリウム自体に、血圧を下げる効果もあります。
ちなみにアルギン酸そのものは食物繊維ですから、消化吸収されることはありません。
3.アカモクに含まれる不溶性食物繊維 (アルギン酸カルシウム) の効果・効能
① 不溶性食物繊維に共通する効果・効能
「不溶性食物繊維」にも、大豆に多い“セルロース”やココアに多い“リグニン”など、含まれる食材が異なる幾つかの種類があります。
不溶性食物繊維に共通する効果・効能は、主に次の3つです。
●腸内で水分を吸収して大きく膨らみ、満腹感をもたらして食べ過ぎを防ぐ。
●腸内で大きく膨らみ、食べカスや老廃物をブラシのように掃除しながら排出されるので、腸内がきれいになる。
●腸内で蠕動(ゼンドウ)運動を促し、お通じを促進する。
「蠕動 (ぜんどう) 運動」とは、食べ物を消化吸収した残りカスを排泄するため、内容物を下に向かって移動させる腸の動きのことです。
ミミズやイモ虫が身をくねらせて前へ進む姿を想像していただくといいと思います(^^;)
② “アルギン酸カルシウム”の効果・効能
特に
「アルギン酸カルシウム」には、
コレステロール値を下げる効果 があります。
アルギン酸カルシウムには、腸内に分泌される胆汁酸を吸収して排出する作用があります。
胆汁酸 (たんじゅうさん) は、肝臓でコレステロールから合成される物質。
腸内で水に溶けない脂肪を吸い取り、体内に消化吸収しやすくする働きがあります。
しかし体内で何度もリサイクル活用されるため、そのままだとなかなかコレステロールからの合成が進まず、余分なコレステロールが血中に蓄積されることになります。
アルギン酸カルシウムは、この胆汁酸を吸い取りながら便として外へ出て行くため、肝臓でコレステロールを胆汁酸に変換する作業が進み、その分、血中を漂うコレステロールの量を減らすことができます。
2016-05-19 14:41
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